交通事故の被害者への理解を深め安全運転を 坂井市

交通事故の被害者への理解を深め、安全運転につなげてもらおうと、事故で犠牲になった人たちの写真や遺族の思いなどを紹介する展示会が、坂井市で開かれています。

この展示会は、犯罪の被害者やその家族の支援について理解を深めてもらおうという「犯罪被害者週間」が、11月25日から始まったのにあわせて、県警察本部が開いています。
坂井市にある運転者教育センターでは、交通事故で命を失った被害者6人の写真が、遺族のメッセージとともに展示されています。
このうち、福井市の小学6年生だった宮地貴弘さんは、平成14年9月、自宅近くの交差点で前方不注意の乗用車にはねられ、12歳で亡くなりました。
写真のそばには、事故のあと5か月もの間、人工呼吸器を装着しながら懸命に生きようとした当時の状況や、「貴弘の抱くたくさんの夢は、自分勝手で横暴な運転をした加害者にすべて奪われてしまった」などという遺族の率直な心情がつづられています。
県警察本部県民サポート課の中田祥子課長補佐は「県内に住む多くのドライバーが、免許更新などでここを訪れると思うので、展示をきっかけに改めてハンドルを握る重みを実感してほしい」と話していました。
この展示会は、県内4か所の運転者教育センターで開かれています。