「冠山峠道路」開通し記念式典 福井と岐阜の交通利便性向上

冬の期間、通行止めとなる福井県と岐阜県の間の交通の利便性を高めるため、建設が進められてきた「冠山峠道路」が完成し、19日、地元の池田町で記念の式典が開かれました。

「冠山峠道路」は、福井県池田町と岐阜県揖斐川町を結ぶ全長7.8キロの国道で、国土交通省は、平成15年度から事業化を進めてきました。
19日は、池田町で開通を記念して式典が開かれ、国土交通省の吉岡幹夫技監が「道路の完成で安全な交通が期待される。この地域の発展につなげていきたい」とあいさつしました。
このあと、福井県の杉本知事や岐阜県の古田知事がテープカットをして道路の完成を祝い、午後5時から一般の走行ができるようになりました。
道路の建設には、総事業費323億円を投じられ、福井と岐阜の県境にそびえる標高1256メートルの冠山を貫くトンネルなどが作られました。
これまで雪で閉ざされる冬の期間を中心に、年間の半分以上、通行が出来なかったのが通年で走行できるようになり、所要時間も、これまでのルートに比べて1時間あまり短縮され、北陸と東海方面との利便性が向上することが期待されています。
越前町のかに祭りに参加し、これから愛知県一宮市に帰るという男性は「道路の開通で北陸に気軽に来られるようになり、いいですね」と話していました。