米大使館の公使 拉致被害の現場を初めて視察 小浜市

北朝鮮による拉致問題の関連で、アメリカ大使館の公使が12日、福井県小浜市を訪れ、地村保志さん、富貴恵さん夫妻が拉致されたとされる現場を初めて視察しました。

小浜市は新潟県の柏崎市と佐渡市とともに拉致問題解決に向けた機運を高めようと、去年、アメリカ大使館に対し、拉致被害の現場を視察して欲しいと要請していました。
こうした中、12日、アメリカ大使館のジョン・ナイリン政務担当公使が、地村さん夫妻が昭和53年に北朝鮮に拉致された現場とされる小浜市内の公園を初めて訪れました。
ナイリン公使は、警察から写真やパネルを見せられながら当時の状況について説明を受け、時折、自分から質問もしながら真剣な様子で聞いていました。
視察を終えたナイリン公使は「この場所で恐ろしいことがあったんだと肌で感じた。アメリカは引き続き拉致問題の解決のために日本政府をサポートしていきたい」と話していました。
このあとナイリン公使は小浜市役所で松崎市長と面談を行いました。
面談は非公開で行われ、この中では松崎市長が、アメリカから北朝鮮へ働きかけることなど、拉致問題の早期解決に向けた協力をナイリン公使に呼びかけたということです。
松崎市長は「拉致問題を解決していく上でアメリカの協力は不可欠だと思うので、大変意義があったと思う。今後も大使館に働きかけるなど取り組んでいきたい」と話していました。