小浜市で養殖特産の「サバ」9割近く死ぬ 猛暑の影響か

小浜市で養殖されている特産のサバの9割近くが死んでいるのがわかりました。
猛暑による海水温の上昇などが影響したとみられ、7月までに受注した分を除いて出荷できない状態となっています。

魚の養殖がさかんな小浜市では、酒かすを混ぜたえさで育てたサバを「よっぱらいサバ」と名づけ、特産品として出荷していて、ことしは3600匹を海のいけすで養殖していました。
サバは暑さに弱いことから、養殖業者は例年、夏場を前にサバに十分栄養をとらせて、海水温が上昇する時期は、水温の高い海面近くに上がらないようえさやりを控えてきましたが、9月末に確認したところ、9割近くにあたる約3200匹が死んでいたことがわかりました。
養殖業者は、例年にない猛暑による海水温の上昇に加え、ことしはサバに十分栄養をとらせる期間を確保できなかったことが影響したとみています。
残った400匹あまりは、ことし7月までに受注した販売先に納品されるということで、今シーズンについてはこの先、出荷の見通しが立たない状態となっています。
「よっぱらいサバ」を養殖する横山拓也さんは「期待していたすべての方々、魚たちにも申し訳ないと思っています。歴史的な不漁が続いているので、しっかりと責任を持って、卵から生魚に育て、皆さんの食卓に上るまでの完全養殖を実現するために、がんばりたい」と話していました。