小浜市で原子力災害に備え住民に安定ヨウ素剤を配布

小浜市で24日、甲状腺の被ばくを抑えるために服用する安定ヨウ素剤が、原発から30キロ圏内の住民に配布されました。

原子力発電所の事故などに備えて、県と原発周辺の自治体は、甲状腺の被ばくを抑える安定ヨウ素剤を対象の住民に事前配布していますが、去年9月からは対象を、原発から30キロ圏内の嶺南地域で一定の条件を満たした住民にも拡大しています。
24日は、市の全体が原発の30キロ圏内に入る小浜市で、安定ヨウ素剤の配布会が開かれ、家族連れなどが訪れました。
訪れた人たちは、薬剤師から安定ヨウ素剤によるアレルギーがないかなど問診を受けたうえで世帯分の薬剤を受け取っていました。
安定ヨウ素剤を受け取った30代の男性は「万が一に備えて、妻や子どもの分も受け取りました。事前に受け取ることで、少し安心しています」と話していました。
小浜市では、およそ1200人が受け取りに必要な申請を行っていますが、実際に受け取ったのは8月末までで460人ほどにとどまっているということで、市は指定の薬局を通して早めに受け取るよう呼びかけています。
小浜市生活安全課の片岡稔博課長補佐は「配布会に来られなかった人も薬局で受け取れるので、受け取りを希望する方は早めに手元に置いてほしい」と話しています。