中学校でVRを活用した防災教育 

福井市の海沿いにあり、地震が起きた際に津波が到達するおそれがある地区の中学校で、最先端のVR=仮想現実を活用して生徒自らがどのように身を守るかを体験してもらう学習会が開かれました。

体験学習会が開かれたのは福井市の沿岸部にある越廼中学校で、2年生と3年生の生徒5人が参加し、福井大学などが開発したVR=仮想現実を活用して災害を疑似体験しました。
この地区では、県の想定で最大4メートルの高さの津波が13分程度で到達するとされていますが、65歳以上の高齢者が70パーセントを占めるなど避難のあり方が課題となっています。
生徒たちは学校にいるときに大きな地震が起きたという想定でコントローラーを動かしながら避難の際にどのように行動すべきかを確認していました。
さらに、津波が起きたという想定で中学校より高い場所にある寺に向かいながら画面に登場するお年寄りのアバターの避難を手助けしていました。
生徒たちは「実際に災害を想定した体験ができることで、いざという時に役立つと思います」などと話していました。
福井大学の佐藤大介教授は「VRを使うことで実際の災害を想定した訓練を行うことができる。今後、津波や水害が想定される地域などさまざまな場所を想定して多くの児童・生徒に訓練を体験してもらいたい」と話しています。