「文殊山」にゆかりの仏像などの展示会 福井市

信仰の山として知られる「文殊山」にゆかりのある仏像などを紹介する展示会が、福井市で開かれています。

福井市と鯖江市にまたがる文殊山は、奈良時代の僧、泰澄が開いたとされる霊山で、周辺には寺や神社が数多く残されています。
福井市の郷土歴史博物館には、ゆかりのある仏像など29点が展示され、信仰の山の成り立ちなどを紹介しています。
ふもとにある楞厳寺の本尊で、平安時代に造られたとされる「文殊菩薩坐像」は、山の名前の由来となったとされ、ほほえみかけるような表情が印象的です。
「十一面観音坐像」は、鎌倉時代の仏師が造ったとされ、たくましい体の線がくっきりと描かれ、写実的な表現が特徴です。
文殊山は、白山信仰の影響も受けたということで、「女神坐像」は、女性の神様、白山比※メ神の姿を現したとされています。
福井市立郷土歴史博物館の藤川明宏学芸員は「信仰の山として知られてきた文殊山周辺の仏像などを、間近で見ることができるいい機会ですので、ぜひ見ていただきたい」と話しています。
この展示は、9月3日まで開かれています。
※メは「口に羊」