南越前町大雨1年 農地や観光施設など十分に復旧作業進まず

南越前町で観測した記録的な大雨から5日で1年となります。
被害を受けた農地や観光施設などではまだ十分に復旧作業が進んでいないところもあり、住民の生活再建とともに課題となっています。

1年前に南越前町で観測した記録的な大雨では町内を流れる鹿蒜川が氾濫するなどし、200棟を超える住宅が浸水したほか、河川や農地などにも大きな被害が出ました。
町内では河川や道路の復旧が進み秋には本格的に水害対策の工事が始まるところもありますが、いまも土砂がたまったままの農地が見られるなど、十分に復旧作業が進んでいないところもあるということで、住民の生活再建とともに課題となっています。
また、観光への影響はいまも残っていて、にぎわいを取り戻した観光地がある一方で、中心部から離れた町の温泉施設は、のり面を支えるコンクリート壁や排水管が破損し秋まで営業が再開できないということです。
さらにキャンプ場としても利用されるスキー場周辺では、梅雨時の大雨で町道が破損する被害などが確認されています。
観光などを含めた町の活性化について、南越前町観光まちづくり課の中村勝典課長は「工事中の現場に再び土砂が流れるなど苦労もありますが、楽しみにしている観光客も多くいると思うので、引き続き工事を進めていきたい」と話していました。