イルカの専門家が福井市の海水浴場を調査

県内の海水浴場で、イルカにかまれるなどの被害が相次いでいることを受けて、イルカの生態に詳しい専門家が、福井市の海水浴場を訪れて、イルカの種類や行動についての調査を始めました。

美浜町の水晶浜海水浴場では、遊泳客が野生のイルカにぶつかられたり、かまれたりして、けがをする被害が相次ぎました。
8月1日には、福井市にある鷹巣海水浴場でも、イルカをなでていた遊泳客がかまれてけがをしました。
こうしたことを受けて、過去に三重県の海水浴場でイルカが居ついたときに、地元自治体とともに調査した経験がある、三重大学の森阪匡通教授が、4日、鷹巣海水浴場を訪れて、イルカの調査を始めました。
森阪教授は、海水浴場を管理する観光協会の担当者から、イルカが現れる場所や頻度、それに、被害を防止するためにとっている対策などを聞き取っていました。
そのあと、海水浴場全体を見渡せる高台に上って、イルカの行動や種類などを把握するため、イルカの姿を探していました。
森阪教授によりますと、遊泳区域よりも沖合でイルカを見つけたということで、今回の調査結果をまとめることにしています。
三重大学大学院生物資源学研究科附属鯨類研究センターの森阪匡通教授は「イルカに遭遇しても、触らないようにすることや、イルカから近寄ってきた際には、できるだけ口の前にいないようにするなど、リスクを避ける行動を徹底してほしい」と話していました。