ソースカツ丼の人気店「ふくしん」半世紀の歴史に幕 福井市

半世紀にわたって親しまれてきた福井市にあるソースカツ丼の人気店「レストランふくしん」が31日、閉店し、多くのファンが駆けつけ、最後の一杯を惜しみながら味わっていました。

福井市にある「レストランふくしん」は、昭和48年に創業し、どんぶりからはみ出すほど豪快に盛られたカツにこだわりのソースで味付けしたソースカツ丼が人気で、半世紀にわたって地元の人や観光客など多くの人に親しまれてきました。
店主の橋爪節子さん(72)は、一緒に店を始めた夫が16年前に亡くなったあとも店を切り盛りしてきましたが、創業50年を節目にして店を閉めることを決断したということです。
最後の営業となった31日は、県内外から多くのファンが駆けつけ、最後の一杯を惜しみながら味わっていました。
坂井市の50代の男性は「最後に行かなければと思って来ました。2時間ぐらい並びましたが、その甲斐がありました」と話していました。
最後の客が帰り、のれんを下ろすと、親族や従業員が橋爪さんに花束を手渡したり「お疲れさま」と声をかけたりしてねぎらっていました。
橋爪さんは「たくさんの人に食べに来ていただいて、心に熱いものを感じました。『ありがとうございます』以外の言葉は見当たりません。感謝の気持ちでいっぱいです」と話していました。