運転開始40年超高浜原発1号機 約12年ぶりに再稼働

福井県にある運転開始から40年を超えた関西電力の高浜原子力発電所1号機が、28日午後、原子炉を起動して約12年ぶりに再稼働しました。
廃炉になっていない原発の中では全国で最も古い原発で、原則40年に制限されている運転期間を超えて再稼働するのは全国で2例目です。

東京電力福島第一原発の事故のあと、国内の原発は、法律で運転期間が原則40年に制限されていますが、国の審査に通ると、最長60年までの運転延長が可能となります。
運転開始から48年が経過した関西電力の高浜原発1号機は、国内では廃炉になっていない原発の中で、最も古い原発で、おととし4月に県が再稼働に同意しましたが、必要なテロ対策施設が未完成で再稼働を見合わせていました。
この施設が7月完成し、国の検査などが終わったことから、28日、中央制御室で、関西電力の運転員がパネルを操作して、核分裂反応を抑える制御棒を引き抜いて、午後3時ごろ原子炉を起動して再稼働しました。
運転期間を原則40年に制限する現在の制度のもとで、再稼働するのは、同じく福井県にある美浜原発3号機に次いで、国内では2例目となります。
関西電力によりますと、作業が順調に進めば、29日朝には、原子炉で核分裂反応が連続する臨界状態に達し、8月2日には発電と送電を開始する見通しだということです。