イルカ被害相次ぐなか水晶浜海水浴場開設を継続 美浜町

美浜町の水晶浜海水浴場で、海水浴客がイルカにかまれるなどの被害が相次いでいることを受けて、管理している地元の区は、海水浴場の閉鎖を検討していましたが、被害を防ぐ対策を強化したうえで、開設し続けることを決めました。

美浜町の水晶浜海水浴場は、7月1日に海開きしましたが、海水浴客が野生のイルカにぶつかられたり、かまれたりして、けがをする被害が相次いでいます。
管理している地元の竹波区は、21日で閉鎖することを検討していましたが、海水浴場にある浜茶屋の関係者などから、対策を強化したうえで開設するべきだという意見が出されたため、閉鎖せずに開設し続けることを決めたということです。
竹波区は、新たな対策として、水上バイクによるパトロールを強化するほか、イルカが現れた際にサイレンを鳴らして、海水浴客に危険を知らせたり、監視員がいる午前8時から午後5時までの時間帯以外は、遊泳しないよう呼びかけたりすることにしています。
ただ、さらにイルカによる被害が出た場合は、あらためて閉鎖を検討することにしています。
竹波区の山本文昭区長は「協議は難航したものの、安全対策を強化して海水浴場を開き続けることにした。皆さんには安全のため、ルールを守ってほしい」と話していました。

イルカによる被害が相次ぐなか、美浜町の水晶浜海水浴場が閉鎖されなかったことについて、愛知県から来た海水浴客は「閉鎖していると思っていたので、開設されていて驚いた。注意を呼びかける放送がずっと流されていたり、駐車場でも注意を聞いたりした。非常に危ないと思うので気をつけたい」と話していました。
大阪から来た客は「亡くなる人が出てはいけないので、対策を取るしかないと思う」と話していました。

海水浴場の近くにある浜茶屋の店員は、「開設するのか、閉鎖するのか分からず混乱した。食材の仕入れもしたし、アルバイトのシフトも組んでいたので、営業できることはうれしいので頑張りたい。安心できるとは言えないが夏の思い出を作ってほしい」と話していました。