江戸初期の城郭などが記録された丸岡城の新しい絵図見つかる

国の重要文化財に指定されている坂井市の丸岡城で、江戸時代初期の城郭や城下町の様子が記録された絵図が見つかりました。
調査にあたった研究者は、城郭内の建物や内堀などが細かく記載されていることから、当時の城周辺の状況を知ることができる貴重な資料だとしています。

坂井市はことし3月、県外の古書店から丸岡城とその周辺を描いたとみられる古い絵図を購入し、古文書や歴史研究の専門家と調査を行っていて、20日、その結果を公表しました。
それによりますと、絵図は江戸時代初期、丸岡藩の初代藩主・本多成重が死去したあとの丸岡城と城下町の様子を記録したものとみられるということです。
同じ時代の丸岡城を記録した資料は少なく、今も残るほかの図などと比べても、城郭内の門ややぐらなどの建物が多く書かれていたり、五角形の内堀の長さや幅などが、より詳細に記載されていたりするということです。
調査にあたった福井工業大学の吉田純一客員教授は「当時の城郭や堀の様子がとても細かく書き込まれていて、丸岡城周辺の調査や歴史文書の研究などを行う上で貴重な資料といえる」と話していました。
坂井市は、絵図のレプリカを作成し、7月25日から、丸岡城近くの図書館や、市役所などで公開するということです。