福井大学がVR技術を使った災害への備えを学ぶ教材を開発

学校が水につかったような臨場感のある映像を見て、災害への備えを学んでもらおうと、福井大学が、VR=バーチャルリアリティーの技術を使った、新たな教材を開発しました。

福井大学の教育学部附属義務教育学校では、5年生の児童約70人が参加して、防災教室が開かれ、新たな教材がお披露目されました。
教材は、VRの技術を使って見慣れた学校の風景に、浸水した映像を合成するもので、23日は、担任の教師がつけたゴーグルに表示される映像が、教室のモニターに映し出されました。
教師が辺りを見回すと、モニターに映し出される風景も変わり、学校とその周辺が水につかって一変している状況を疑似体験することができます。
映像には、県のマスコットキャラクター、「はぴりゅう」も登場し、画面に表示される質問に答えるクイズ形式で、学校が水につかったら教師の指示を待つのではなく、すぐに避難することなどを学びました。
福井大学は、教材を改良しながら授業などで活用することにしています。
児童の1人は「映像で見ることができてわかりやすかったので、これからは、自分以外の人も助けられるように備えたいです」と話していました。
福井大学臨床看護学分野の佐藤大介教授は「退屈な授業ではなく、楽しめる形で学んでもらうことで、災害への備えをしっかり身につけてほしい」と話していました。