植物学者・平瀬作五郎と牧野富太郎の足跡たどる企画展 坂井市

福井市出身の植物学者で、すぐれた業績をあげた平瀬作五郎と、NHKの連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルになった牧野富太郎の足跡をたどる企画展が、坂井市にある県教育博物館で開かれています。

福井市出身の平瀬作五郎は、絵の才能を認められて東京帝国大学で画工として働いたのちに植物学者となり、日本の植物分類学の“草分け的存在”と言われる牧野富太郎などとともに、研究に打ち込みました。
坂井市にある県教育博物館で開かれている企画展では、2人の功績などを紹介する資料62点が展示されています。
このうち「帝国大学理科大学紀要」には、平瀬が世界で初めてイチョウの精子を発見した時に発表した論文が掲載されていて、精子の様子をこまやかに描いた図が添えられています。
また、牧野が著した「大日本植物志」には、ヤマザクラの花弁や雄しべなどが、石版印刷で微細に表現されています。
県教育博物館の柏谷秀一主任は「平瀬と牧野の研究内容や、2人が協力しあっていたことを示す資料が、多く展示されているので、ぜひ見に来てほしい」と話していました。
この企画展は、ことし10月1日まで県教育博物館で開かれています。