障害者の就職数過去最高に 希望者の就職率は低下

昨年度、県内のハローワークを通じて就職した障害のある人の数は、コロナ禍からの経済活動の再開にともなって過去最高となりました。
一方で、希望者が増えたため就職率は前の年度より下がり、受け入れ体制の整備が課題となっています。

福井労働局によりますと、昨年度、県内のハローワークを通じて就職した障害のある人は、のべ876人と、前の年度から53人、率にして6.4%増えて過去最高となりました。
これは、コロナ禍からの経済活動の再開にともなって職を求める人が増えたためで、産業別では「医療・福祉」が229人と最も多く、「製造業」が169人、「卸・小売業」が118人と続きました。
一方で、就職を希望した人のうち、職に就けた人の割合を示す就職率は47.4%と、前の年度より3.1ポイント減少しました。
就職率の低下は8年連続で、職を求める人の増加に対して、受け入れ側の体制の整備が追いついていないことが課題となっています。
国は企業に対し、障害者の雇用率を、現在の2.3%から来年度に2.5%、2026年度に2.7%とすることを義務づけていて、福井労働局は、「面接会を開いたり企業側の環境整備を支援したりすることで、障害のある人たちの就職率や定着率の上昇につなげていきたい」と話しています。