ウクライナの放射線研究の専門家らが敦賀市訪問
多くの原発が立地するウクライナで、放射線の影響について研究している専門家たちが、敦賀市にある福井大学の研究所の招きで来日し、10日、敦賀市役所にあいさつに訪れました。
敦賀市役所を訪れたのは、ウクライナ国立学士院・原子力発電所安全問題研究所の、オレナ・パレニューク副所長など、ウクライナの研究者4人で、渕上市長と面会しました。
4人は、多くの原発が立地するウクライナで、放射線による生物への影響について研究していて、敦賀市にある福井大学附属国際原子力工学研究所と、共同で研究していた縁もあり、客員研究員として招かれました。
パレニューク副所長は「自分たちの原子力防災の知識を生かして、敦賀市の人たちにできるだけ貢献したい」とあいさつしました。
渕上市長は「ウクライナでは大変なことが起きていますが、敦賀にいる間は、心と体をリフレッシュして英気を養ってほしい」と語りかけていました。
ウクライナでは、ロシア軍が占拠を続けるザポリージャ原発の周辺で戦闘が激しくなる中、安全性への懸念が高まっています。
面会のあと、取材に応じたパレニューク副所長は「チェルノブイリやザポリージャ原発の危機を経験したウクライナと、原爆の投下や原発事故を経験した日本の科学者が連携していくことは、非常に重要だ」と話していました。
4人は、3月下旬まで日本に滞在し、敦賀市内で学生や市民向けの講演会を開く予定です。