介護人材確保へ県が現地で育成 タイ人の技能実習生受け入れ式

介護人材の確保につなげようと、タイで行われてきた、県の研修を受けたタイ人の技能実習生が、県内の高齢者施設で働くことになり、5日、福井市で受け入れ式が行われました。

介護人材が全国的に不足する中、県と県社会福祉協議会は、タイの財団と連携して、現地で日本語や介護技能を学んだタイ人を、技能実習生として受け入れる取り組みを2年前から始めていて、5日はこの取り組みで、初めて県内の高齢者施設で働くことになった技能実習生8人の受け入れ式が行われました。
この中で、杉本知事は「皆さんが福井の人として一緒になって社会を担っていけるよう環境を整えたい」と激励しました。
このあと技能実習生を代表して、チューテン・ウィッチュダーさんが「一生懸命がんばり、高齢者の日常生活を幸せにしたい」と日本語で抱負を述べました。
技能実習生の中には、県が現地に派遣した講師や介護士から、日本語や介護の技能を1年あまり学んだ人もいるということで、今後、必要な研修を受けたあと、10月下旬から3年間、県内5つの高齢者施設で働くことになっています。
技能実習生のひとり、トーンチューン・ティッパワンさんは「高齢者が幸せに暮らせるように介助していきたい。福井ではたくさん写真を撮りたい」と話していました。
県によりますと、県内の介護現場で働く人は約1万1700人で、このうち、海外からの人材は240人以上にのぼりますが、3年後には1000人近くの人材の不足が見込まれるということで、県は取り組みを通して引き続き介護人材の確保に努めたいとしています。