国の重文「源氏物語」写本などの展示会 千葉 松戸

紫式部が書いた「源氏物語」の古い写本などの貴重な資料を、間近で見ることができる展示会が千葉県松戸市で開かれています。

展示会は、国内外の古典文学作品の関連資料を多く所蔵する松戸市にある聖徳大学が開いているもので、NHKの大河ドラマ「光る君へ」で話題を集めている紫式部の「源氏物語」に関する資料など、52点が展示されています。
このうち、鎌倉時代に作られたとされる全54帖がそろう源氏物語の古い写本は、国の重要文化財にも指定されています。
光源氏の誕生を描く「桐壷」など物語のページが開いた状態で展示され、墨で書かれた一つ一つの文字を読みとることができます。
このほかにも室町時代の公家、三条西実隆が書いたとされる、源氏物語の大勢の登場人物の関係性をまとめた資料や、江戸時代ごろの物語の絵本などが展示され、源氏物語が時代を越えて親しまれてきたことが感じられます。
聖徳大学文学部の諸井彩子准教授は「現代の私たちは活字で作られた本に慣れていますが、個性を感じる筆の文字から先人たちの文学の営みを感じてもらいたい」と話していました。
展示会は11月30日まで開催されています。