戦艦「武蔵」元乗組員 戦争当時の経験語る 千葉 勝浦

千葉県勝浦市の中学校で子どもたちに戦争の体験を伝える平和学習が行われ、太平洋戦争で旧日本海軍の戦艦「武蔵」に乗艦していた96歳の男性が、アメリカ軍の攻撃で沈没したときの経験を語りました。

18日、勝浦市の勝浦中学校で行われた平和学習には、戦艦「武蔵」の元乗組員で南房総市に住む早川孝二さん(96)が招かれ、3年生およそ80人を前に経験を語りました。
早川さんは昭和19年8月に当時、世界最大級の軍艦だった武蔵に「気象班員」として配属され、武蔵はその2か月後の10月にフィリピン沖でアメリカ軍の攻撃を受けて沈没しました。
早川さんは当時のことについて、「5時間半攻撃され続け、私の近くにも大きな爆弾が落ち、そばにいた友達が亡くなりました」と語りました。
このとき、早川さんも腕にけがをしましたが、その後、海に飛び込んで救助された経験を語り、「どうにかこうにか助かっていま生きています」と話しました。
腕にはいまも傷痕が残っていて、講演のあと、生徒たちが腕に触るなどして当時のことを聞いていました。
生徒たちは「早川さんが戦場に出たのが自分と同じくらいの年で、友達が隣で亡くなってしまった話が印象に残りました」とか、「たくさん亡くなった方がいて辛く大変な思いをしたことを知りました」などと話していました。