山武市教委 男性に贈られるはずの叙勲の「勲章」など紛失

去年、千葉県山武市の男性に贈られるはずだった叙勲の「勲章」などを市が紛失していたことがわかりました。

山武市教育委員会によりますと去年8月、市内の小中学校で校長などを務め当時88歳だった矢田部秀雄さんが叙勲の「瑞宝双光章」に選ばれました。
その後、教育委員会が「勲章」と証書である「勲記」を渡すために複数回電話をしましたが、つながらなかったため、担当課の当時の課長が直接手渡そうと金庫から持ち出したということです。
しかし、ことし3月に男性が亡くなり、遺族からの問い合わせで勲章などが渡されていないことが発覚し、教育委員会が当時の課長に聞き取りしたところ、持ち出したあとの記憶があいまいで紛失したことが分かりました。
内閣府によりますと、「勲記」は国家の印である国璽が押印されているため再発行はできず、今回代わりの証明書を発行したということです。
教育委員会はすでに遺族に謝罪し、作り直した「勲章」と証明書を手渡していて、紛失に関係した職員の処分を検討しているということです。
山武市教育委員会教育総務課の坂本あゆみ課長は「大切な物品を紛失することはあってはならず、ご遺族におわび申し上げる。事務の適正化に取り組み信頼回復に努めます」としています。