梨の中国産花粉が輸入停止 自前の花粉を採取 千葉 市川

「火傷病」と呼ばれる梨の木などの病気が中国で発生し花粉の輸入が停止されていることから、梨が特産の千葉県市川市では、花粉を自前で採取することになり、公募で集まったボランティアが花を摘む作業を手伝いました。

中国で発生した果樹の枝や葉が枯れる「火傷病」を受け国は感染拡大を防ぐため、中国産の花粉の輸入を去年から停止しています。
梨の生産量が全国トップの千葉県では、多くの農家が中国産の花粉を利用していたため、今シーズンの花粉不足が課題となっていて、市川市では、農家が自前で採取する取り組みを始めました。
5日は、市から派遣された20代から70代のボランティア5人が農家を訪れ、切り取った梨の枝から花を一つ一つ手で丁寧に摘み取り、かごに入れる作業を行いました。
ボランティアは、農家の人手不足が深刻なことから市が募集し、県の内外から300人以上の応募があったということで、市内の農家で花摘みのほか人工授粉などの作業にあたるということです。
ボランティアの50代の女性は、「なかなかできない経験だと思って応募しました。大きく甘くみずみずしい梨が育ってほしいです」と話していました。
梨農家の荒井一昭さんは「すごく助かっています。ぜひとも品質のいい梨を作りたいです」と話していました。