八街 強風で「やちぼこり」が舞う

18日は千葉県の広い範囲で風が強まり、八街市では風によって畑の土が舞い上がる、現象が見られました。

この時期の強い風で土が舞い上がる現象は、八街市周辺では「やちぼこり」と呼ばれ、毎年この時期の悩みとなっています。
八街市はきめが細かく水はけのよい土壌を生かした畑作が盛んで、落花生の生産は全国有数の規模を誇ります。
しかし、秋に落花生の収穫が終わり何も植えられてない状態の畑で、雨が少なく乾燥する春先に強い風が吹くと、土ぼこりが広がってしまうということです。
八街市農政課によりますと、春先に育ち肥料にもなる小麦などの植物を畑に植えることを呼びかけ、土がむき出しになるのを防ぐ取り組みを進めていますが、なかなか食い止めるのは難しいのが現状だということです。
18日はSNS上でも、この地域で土ぼこりが勢いよく舞う様子を撮影した写真や動画の投稿が相次ぎました。
動画を撮影したトラック運転手の50代の男性は「大型トラックを運転しているとハンドルを取られるくらいの強風が吹いていて、駐車場に車を止めて外に出ようとしてもドアが開けられないほどでした。運転中、車のフロントガラスが土ぼこりで茶色一色となり前が見えなくなるくらい土ぼこりが舞っていました。路面には土が積もるほどになっていて、道路脇を歩いている学生たちも目を開けていられない様子でした」と話していました。
また20代の男性は「ニンジン畑に収穫に向かう際、近年でもまれに見る規模の砂嵐が見えたため、撮影しました。収穫作業中は風下を向いていても目や鼻に容赦なく砂が入り、ときおり折れた小枝などが体に当たることもありました。黄砂がひどい時のように全方向が砂の色をしてかすんでいました」と話していました。