千葉大学学長選考 “疑義がある”として一部教授会が質問書

千葉大学の新たな学長の選考をめぐり、大学院人文科学研究院の教授会が選考を行った会議の議長に対し、「疑義がある」として選考の過程や理由について説明を求める質問書を送っていたことがわかりました。

千葉大学では、中山俊憲前学長の死去のあと新たな学長の選考が行われ、先月25日、教員や学外の委員で作る「学長選考・監察会議」が、3人の候補者の中から現在、副学長で医学部附属病院長を務める横手幸太郎氏を「学長となるべき者」として決定していました。
千葉大学では、学長の選考にあたっては教員などの投票で「学内意向聴取」を行い、会議ではその結果を参考にして1人を選出することになっていて、先月19日に行われた意向聴取では、3人の候補者のうち副学長で人文科学研究院教授の山田賢氏が534票、横手氏が446票、医学研究院教授の松原久裕氏が350票でした。
大学によりますと、これについて先月30日、人文科学研究院の教授会から、会議の議長宛に質問書が送られたということです。
質問書では、2位だった横手氏が選出されたことについて「得票数の差を覆すに足るどのような合理的な理由があってこのような選考結果に至ったのか、教職員や学生が結果に納得し信頼して大学の運営を委ねるためには詳細な説明がなされる必要がある」などとしています。
その上で、「現時点で公示・公表されている選考理由・選考過程の説明は到底十分なものとは言えない」として、会議が意向聴取の結果をどのように参考にしたのかや、選考の理由、それに議論の内容や過程を説明するよう求めました。
大学側は、質問書を受け、「現在、対応を検討している」としています。