ひげをなでた回数だけ酒を勧める伝統の祭り 千葉 香取

神社の当番を申し送りする際に、ひげをなでた回数だけ酒を勧めるユニークなお祭り、「ひげなで祭り」が千葉県香取市の神社で行われました。

香取市の側高神社で鎌倉時代に始まったと伝わる「ひげなで祭り」は、五穀豊じょうと子孫繁栄を祈願する伝統行事で、市の無形民俗文化財に指定されています。
前の年に祭りの当番を務めた氏子が、ひげをなでた回数だけことしの氏子に酒を勧め、それを飲み干すのが習わしとなっていて、ことしは合わせて28人の氏子が参加しました。
ことしの当番が、酒を勧められるたびにおわんにつがれた酒を飲み干すと、見物に来たおよそ200人から歓声があがりました。
参加した60代の男性は「境内で飲むお酒は格別で、だいぶ酔っています」と、また、17杯を飲み干した40代の男性は「昔から続いているおもしろいお祭りで、楽しかったです」と話していました。
側高神社の神職の石田房嗣さんは「高齢化が進んで祭りを続けていくことは大変ですが、毎年毎年の積み重ねで800年続いています」と話していました。