成田空港で貨物機接触事故 運輸安全委員会が調査報告書

おととし、成田空港で日本貨物航空の機体が着陸の際に滑走路と接触した事故で、国の運輸安全委員会は着陸をやり直そうとした際、十分な速度が出ていないまま、大きな角度で機首を上げたことが原因だとする調査報告書をまとめました。

おととし2月、香港から成田空港に到着した日本貨物航空のボーイング747型機の胴体の後ろ部分に幅90センチ、長さ3メートルのこすったような痕が見つかりました。
国の運輸安全委員会はその後調査を行い、31日、その報告書がまとまりました。
それによりますと、機体は滑走路にいったん接地した際、姿勢が不安定になっていたため、着陸をやり直そうと機首を上げましたが、十分な速度が出ていないまま、大きな角度で機首を上げたことが原因で機体の後部が滑走路と接触したと考えられるということです。
また、最初に着陸を試みた際には、着陸のコースを会社の規定を超えて逸脱していたため、本来は滑走路に接地する前に再上昇して着陸をやり直すべきだったとしています。
運輸安全委員会は、会社がパイロットに規定を順守させるなどの再発防止策が必要だとしています。