千葉の日本製鉄基準超えシアン問題 有識者会議が最終協議

千葉県にある日本製鉄の製鉄所で、基準を超える毒物が検出されていたにもかかわらず県に報告がなかった問題に関する有識者会議の最後の協議が、26日行われました。
県は出された意見を元に評価書をまとめ、行政指導を行うことにしています。

「日本製鉄東日本製鉄所君津地区」では、去年までの4年間に東京湾に面した排水口から基準を超える毒物のシアンがたびたび検出されていたのに、県に報告していなかったなど、相次いで問題が発覚しました。
県は、日本製鉄が提出した事故原因や対策に関する報告書を評価するため、化学物質やコンプライアンスなどに詳しい専門家による有識者会議を設置し26日、6回目となる最後の会議が開かれました。
会議では、報告書に対する県の評価書の案が示され、専門家からはこれまでの現地調査などを踏まえ、質問や意見が出されたということです。
座長を務めた岡山大学の川本克也名誉教授は「お粗末でずさんな管理が行われていて、あっけにとられた。日本製鉄にはしっかり再発防止の措置をとっていただきたい」と話していました。
千葉県は出された意見を元に来月上旬に評価書をまとめ、日本製鉄に示して行政指導を行うことにしています。