子どもたちの海の安全教室 「タイムライン」で対策も 千葉

本格的な海水浴シーズンを迎え、夏休みに入った子どもたちが海で命を守る方法を学ぶ教室が千葉市で開かれました。
「タイムライン」が示され、事前の対策の重要性が呼びかけられました。

23日、千葉市の稲毛海浜公園の海水浴場で開かれた教室は、日本赤十字社などが海上保安庁の協力を得て開催したもので、小学生から高校生や保護者、30人近くが参加しました。
子どもたちはまず、流されたり溺れかけたりした時に「背浮き」で救助を待つ方法を学び、ライフジャケットがあることで浮きやすさがどれだけ違うか体験していました。
講師の海上保安官が、波のある海では浮いて待つのは難しいこともあるとして、そうした状況にならないことが重要だと説明し、時系列に家を出るとき、海水浴場へ向かうとき、海に入るとき、事故にあったときの4段階の「タイムライン」で対策を示して注意を呼びかけていました。
参加した小学4年生の女の子は、「ライフジャケットなしでは浮けず、顔に水がかかって嫌でした。海で遊ぶときはライフジャケットを着けて、沖に行かないよう気をつけたい」と話していました。
海上保安庁によりますと、海での遊泳中の事故はコロナ禍で海水浴場が開設されなかった影響もあり一時減少していましたが、去年全国で事故にあった人は前の年から56人増えて269人となり、死者・行方不明者は28人増えて90人でした。
千葉海上保安部警備救難課の村瀬剛徹専門官は、「新型コロナが5類に移行し、海にも人が出てきている。いま一度、安全に対する備えを皆さんも学んでもらいたい」と話していました。