中学生が地元の海岸で地引き網体験 勝浦

千葉県勝浦市の中学生が、沖合に仕掛けた網を砂浜に引き寄せて魚をとる昔ながらの「地引き網漁」を体験しました。

勝浦市の勝浦中学校では、生徒に地元の漁業について知ってもらおうと、5年前から地引き網漁を体験する機会を設けています。
4日は1年生80人余りが、市内の鵜原海岸で地元の漁業者の指導を受け、地引き網を使った漁に挑戦しました。
漁船が200メートルほど沖合に網を仕掛けたあと、生徒たちは二手に分かれて、網につながった綱を力を合わせて引いていきました。
30分ほどかけて網が砂浜まで引き上がると、たくさんのイワシやシマアジが網の中で跳ねていました。
ほかにも60センチほどのマダイのほかクロダイやサバ、アオリイカもかかっていて、思わぬ大漁に生徒たちは大きな声を出して喜んでいました。
参加した島津春翔さんは「勝浦の地引き網の文化をこれからの世代にも伝えていきたい」と話していました。
また、和佐間百海さんは「地引き網を体験したことで、今後、自分も勝浦のためになることをしたいと思いました」と話していました。
勝浦中学校の畑善久教諭は「網を引いて魚が上がったときの子どもたちの歓声は、なかなか教室では味わえないものです。貴重な体験となり、地域の方には感謝の気持ちでいっぱいです」と話していました。