小学校で浸水被害をARで疑似体験する防災教室 千葉 鎌ケ谷

AR=拡張現実の技術を使って大雨による浸水被害を疑似体験し、防災意識を高めてもらおうという、防災教室が24日、千葉県鎌ケ谷市の小学校で開かれました。

この防災教室は、鎌ケ谷市の南部小学校がNTT東日本千葉西支店の協力で6年生の児童、30人あまりを対象に開きました。
教室ではこの地域で水害が起こりやすいことや、ハザードマップの見方などを学び、10年前に浸水被害を経験した近隣地域の自治会長の男性がリモートで、「浸水したら危険なので外に出ないように」などと呼びかけると、児童たちは真剣な表情で聞き入っていました。
続いて、浸水被害の疑似体験が行われ、児童たちはゴーグルを装着して体育館に設定された避難コースを歩きました。
AR技術によって体育館内の映像に加えて水深60センチまで浸水した様子が擬似的に映し出され、児童の目には実際に腰の下あたりまで水に浸かったように見えます。
水が濁っているため、コースに置かれた障害物も見えなくなっていて、児童たちは傘を使って足下を探りながらおそるおそる歩き、浸水時の避難の難しさを実感していました。
参加した6年生の男子児童は、「何があるか分からないし、転んだら命を落としてしまうかも知れないので、怖いと思いました」と話していました。
また同じ6年生の女子児童は、「常に災害を想像して、避難の仕方や持ち物を確認すべきだと思いました」と話していました。