強い毒をもつヒアリなど外来生物の昆虫 企画展 千葉

強い毒を持つ「ヒアリ」をはじめとする海外などから持ち込まれた外来生物の昆虫について、特徴や生態を紹介する企画展が千葉市で開かれています。

千葉県立中央博物館で開かれている企画展では、もともと地域に生息しておらず、海外や国内のほかの地域から人が持ち込んだとされる外来の昆虫16種類について標本や解説で紹介しています。
このうち南米原産で強い毒を持つヒアリは、体長が2.5ミリから6ミリ程度で、刺されると激しい痛みを感じます。
県内でも2018年以降、成田空港や港などで見つかっていて、国などが定着を防ぐ対策を取っていますが、誤って在来種のアリを駆除してしまうと逆に外来のアリが定着しやすくなるため、家の周りなどでむやみに殺虫剤などをまかないよう、注意が呼びかけられています。
また、去年、県内で初めて確認された「ツヤハダゴマダラカミキリ」は、トチノキなどの樹木を食べて枯らす特徴があり、体の模様などで在来種と見分けられることが説明されています。
このほか、ペットとして輸入されている、在来種の2倍ほどの大きさのクワガタムシが県内の山林で見つかるなど、外来種による生態系への影響が広がりつつあることを伝えています。
博物館の尾崎煙雄上席研究員は「多くの外来生物が身近にいることとともに、在来種についても深く知ってもらい、外来生物を入れない、捨てない、増やさないの三原則を守ってもらいたい」と話していました。
この企画展は、今月18日まで開かれています。