赤字続くJR久留里線 住民説明会で存続求める声

赤字が続く千葉県のJR久留里線の今後のあり方をめぐり、沿線住民向けの説明会が開かれ、住民から存続を求める声が相次ぎました。

千葉県の房総半島を走るJR久留里線は利用者の減少などから赤字が続き、先月からJR東日本と地元の君津市、千葉県、それに沿線の自治会の代表などが、特に利用者の少ない久留里駅から上総亀山駅までの区間の今後のあり方について協議を行っています。
これを踏まえて、沿線住民向けの説明会が地区別に開かれることになり、1日、君津市の亀山地区で開かれた最初の説明会には、およそ70人が参加しました。
この中でJRの担当者は、この区間の一日あたりの利用者数が2021年度の平均で55人と30年余りで9割減少したことや、採算はJR東日本の中で最も悪い水準だと説明しました。
住民からは、この区間が廃線になれば通勤や通学の交通手段がなくなるなどとして存続を求める声が相次ぎ、JRの担当者は「意見を聞いたうえで改めて総合的な観点から検討していきたい」と述べました。
沿線で観光客向けの事業を営む40代の男性は「廃線になるとわれわれの業界としても厳しくなる。観光業にとってアクセスは重要なものなので、存続を求めたい」と話していました。