医療的ケア児の口こうケアの専門性を高める講習会 千葉

医療的ケア児が増える中、子どもたちに口の中を清潔に保って健康を維持してもらおうと、口こうケアに専門的に対応できる歯科医師を増やすための講習会が千葉市で開かれました。

人工呼吸器などが必要な医療的ケア児は、肺炎や感染症を防ぐために口の中を清潔に保つことが大切ですが、通院が難しい上、訪問診療を行う歯科医師も少ないのが現状です。
千葉県と県歯科医師会は、こうした子どもたちの口こうケアのノウハウを持つ人材を増やそうと千葉市で講習会を開き、歯科医師など30人あまりが参加しました。
講師を務める歯科医師は、子どもに見立てた人形を使いながら、子どもの感覚が過敏な場合は、体や口の周りなどをゆっくり触り、触られることに慣れさせてからだと処置しやすいことや、歯磨きは食事後などにこだわらず、子どもの機嫌のいいときに行うよう保護者に伝えることなどを紹介していました。
講習会を見学した医療的ケア児の母親は、「情報が少なくて支援を受けづらいので、より多くの子どもたちが家で安心して診てもらえるようになってほしいです」と話していました。
県歯科医師会の高原正明会長は、「知識を共有して、対応できる歯科医師を少しでも増やしたい」と話していました。