千葉市の清掃工場 焼却炉修理で住宅などに赤さび飛散

千葉市の清掃工場で、先月、煙突の内側に付着していた赤さびが焼却炉の修理後に周囲の住宅などに飛散する事案があり、千葉市では近く住民説明会を開くことにしています。

赤さびが飛散したのは、千葉市花見川区にある「千葉市北清掃工場」です。
市によりますと、先月24日、3つの焼却炉のうち1つの炉を止めて設備の修理を行い、25日夜に再稼働したところ、翌日、周辺の住民から「さびのようなものが付着している」などといった通報が複数寄せられたということです。
市が調べたところ、再稼働時に風下だった清掃工場の北西およそ550メートルの範囲で、民家の敷地や自動車のボディーなどに赤茶けた汚れが付着していて、これまでに飛散が確認された住宅や事業所は合わせて25か所あったということです。
飛散した物質は鉄が主成分で、煙突内側の赤さびとほぼ一致していましたが、ダイオキシンなど直ちに健康被害が出るような有害物質は検出されなかったということです。
千葉市によりますと、焼却炉の修理の際は、通常、炉内の火を完全に消して温度をゆっくりと変化させますが、今回は短時間で終わる修理だったことから火を完全に消さずに行ったため、再稼働後に温度が急激に上がって煙突内側の赤さびが剥がれ落ち、飛散したみられるということです。
千葉市では、作業の手法自体に問題はなかったものの、煙突内の確認が不十分だったとしていて、今月13日に住民説明会を開くとともに、被害については賠償する方針を示しています。
また、今後は煙突内の点検や清掃などを毎年行い、再発防止に努めるとしています。