三内丸山遺跡センター 津軽海峡通じた交流などテーマに特別展

青森市の三内丸山遺跡センターでは、津軽海峡を通じた縄文時代の交流や交易をテーマとした特別展が、12日開幕しました。

三内丸山遺跡センターでは、12日、特別展「海がむすぶ縄文津軽海峡と三内丸山」の開幕に合わせてセレモニーが行われました。

特別展では、津軽海峡を通じた縄文時代の交流や交易をテーマに、世界文化遺産に登録されている縄文遺跡をはじめ、県内と北海道の各地で出土した土器や石器などを展示しています。

このうち、北海道の八雲町で出土した土器は、漆で塗られた鮮やかな赤色と細い線状の文様が特徴で、当時は北海道に自生していなかったとされる漆を使っていることや、材料の土や文様が北海道で作られた土器とは異なることから、本州との交流を示す貴重な史料とされています。

また、北斗市で出土した土偶は、1本の横線で目が表現されるなど、つがる市などで出土した「遮光器土偶」と同じ特徴を持つ一方、室蘭市で出土した土偶では、目の表現のしかたが異なることから、本州からの影響を受けつつ、独自の特徴を発展させたことがうかがえます。

三内丸山遺跡センターの岡田康博所長は、「今回のように広い地域にわたる出土品を一度に見られる機会はなかなか無いので、北海道と東北北部で比較して似ている部分と個性ある部分を実際に見て感じてほしい」と話していました。