新型コロナ業務で談合 青森市 近畿日本ツーリストを指名停止

青森市は、発注した新型コロナ患者の移送業務の入札をめぐり、公正取引委員会から談合を指摘された旅行会社の近畿日本ツーリストを、市が発注する公共事業の入札に参加できなくなる指名停止の処分にしました。
市はこれまでにほかの旅行会社4社を指名停止にしていて、これで談合に関わったすべての会社が指名停止となりました。

近畿日本ツーリストは、青森市が発注した新型コロナ患者の療養施設への移送業務をめぐって談合を繰り返していた疑いがあるとして去年11月、ほかの旅行会社4社とともに、青森市内の支店が公正取引委員会の立ち入り検査を受けました。

4社は先月、公正取引委員会から独占禁止法に基づく排除措置命令を出され、青森市からは今月初め、市が発注する公共事業の入札に最大18か月、参加できなくなる指名停止の処分を受けていましたが、近畿日本ツーリストは、公正取引委員会の審査が行われる前に違反行為を最初に自主申告したとして、排除措置命令の対象となっていませんでした。

しかし、青森市は指名停止に関する要領を改めて精査した結果、近畿日本ツーリストも指名業者として不適当だと判断し、19日、9か月の指名停止の処分とすることを決めました。

近畿日本ツーリストを含む5社については、青森県も18日までに最大で12か月の指名停止の処分を出しています。