青い森鉄道の昨年度の決算 3年連続で黒字

青森県の第三セクター「青い森鉄道」の昨年度、令和5年度の決算はコロナ禍からの回復傾向が見られる一方で、電気料金の高騰に悩まされ、県に支払う線路の使用料の減免措置を受けるなどした結果、3年連続で黒字となりました。

「青い森鉄道」はこのほど昨年度、令和5年度の決算を発表しました。

それによりますと、昨年度の全体の事業収入は80億100万円あまりで、このうち鉄道事業の旅客運輸収入はおよそ14億1000万円と前の年度に比べて14%近く増加しました。

新型コロナが5類に移行したことで沿線での祭りやイベントが本格的に再開したことやインバウンド需要が急速に回復したことなどから、旅客運輸収入はコロナ禍前の水準のおよそ9割まで回復したということです。

しかし、電気料金の高騰に伴い車両の走行に必要な動力費が1億6000万円あまりと例年の1.5倍近くに膨れ上がって支出が増加したことから、県に支払う線路使用料のおよそ2割にあたる1億4000万円あまりの減免措置を受けました。

この結果、最終的な損益は1358万円となり、3年連続で黒字となりました。

青い森鉄道は「旅客運輸収入は前年より増加したものの、コロナ前と比べると9割程度で、動力費の値上がりもあることから増収が必要だ。今年度はさらなる増収を目指し、県への線路使用料を全額支払った上で黒字を目指したい」とコメントしています。