弘前市 「旧弘前偕行社」学校法人から建物の譲渡受け保存へ

弘前市は明治時代の洋風建築物で国の重要文化財に指定されている「旧弘前偕行社」について所有する学校法人から建物の譲渡などを受け、保存を行う方針を決めました。

「旧弘前偕行社」は明治40年に旧日本軍の陸軍将校の社交場として建てられた木造の洋風建築物で、ルネサンス様式を基調に細部の華やかなデザインが特徴となっていて、国の重要文化財に指定されています。

この建物は学校法人「弘前厚生学院」が維持管理や保存を行ってきましたが今年度の学校の閉校に伴って、弘前市に譲渡したいと要望していました。

要望を受けた弘前市はこのほど建物やその周辺の環境を次の世代に継承していくため、学校法人から建物を無償土地を有償で譲り受け、保存を行う方針を決め、土地の購入費用として4億1400万円余りを来月の市議会に提出する補正予算案に盛り込んだということです。

学校法人「弘前厚生学院」の鳴海春輝学院長は「文化財の価値をしっかり受け止めてもらえた結果だと思っています。初期の偕行社がそのまま残っていることは稀なので、市民の方にも活用していただきたい」と話していました。