濃縮ウラン製造工場で複数の不具合 遠心分離機への供給を停止

原子力発電所で使う核燃料の製造に必要な濃縮ウランを製造する六ヶ所村の工場で複数の不具合が見つかり、事業者の日本原燃は13日、遠心分離機へのウランの供給を停止しました。

六ヶ所村にある「ウラン濃縮工場」は、原発で使う核燃料に必要な濃縮ウランを製造する国内唯一の商業施設で、去年から生産運転を再開しています。

事業者の日本原燃は、ことし2月に発生した、ウランの濃縮度を測定できなくなるトラブルに対応するため、3か月近く遠心分離機へのウランの供給を停止したうえで、およそ2週間前の先月末に供給を再開させました。

しかし、別の複数の不具合が見つかったため、13日、再び供給を停止したということです。

日本原燃は、今回の供給停止の要因について、今月7日にウランが通る配管の弁で動作不良が発生したため、詳しく調べたところ、ほかの弁の部品の一部の劣化や配管に巻いている電熱線の一部の断線といった複数の不具合が見つかったためだとしています。

日本原燃の担当者は「ご心配をおかけして申し訳ございません。安全を最優先にウランの供給を再開したいと考えています」とコメントしています。