農協貯蔵施設からりんご盗難 被害総額2億2400万円余りに

弘前市にある農協の貯蔵施設からりんごが盗まれた事件を巡り、JAつがる弘前は第三者委員会による調査結果として被害の総額が2億2400万円余りに上ったことを明らかにしました。

この事件は弘前市にあるJAつがる弘前のりんごの貯蔵施設からりんごが入った箱を盗んだなどとしてこの施設で働いていた従業員など5人が去年、警察に検挙されたもので農協は、被害額などを把握するため弁護士で構成された第三者委員会による調査を進めてきました。

農協が7日明らかにした調査結果によりますと被害の総額は3年余りの間にりんご10キロが入る箱で6万1300箱余り、当時の単価で2億2400万円余りに上るということです。

この影響で、農協にりんごを出荷した組合員へ支払われる代金が、本来の出荷量よりも低く算出され続けていて、農協では対象の組合員3000人以上に対して賠償金を支払う一方、警察に検挙された5人に対し損害賠償を求める民事訴訟を行う予定だということです。

今回の調査結果を受けて、JAつがる弘前は役員26人全員が役員報酬3割を3か月間自主返納するほか、関係する複数の職員に対する処分を行ったということです。

また、再発防止策として在庫管理のデジタル化などを進めることにしています。