米軍三沢基地近くから“有機フッ素化合物” 県と市が水質調査

三沢市にあるアメリカ軍三沢基地に隣接するため池で、有害性が指摘されている種類の有機フッ素化合物が国の暫定の目標値を大幅に上回る値で検出されたと市民団体が指摘したことを受け、22日、県と市がため池などで水質を調べる調査を行いました。

三沢市のアメリカ軍三沢基地の東側にある「五川目堤」と呼ばれるため池について、東京にある市民団体はことし1月に行った水質調査で、有害性が指摘されている種類の有機フッ素化合物「PFAS」が国の暫定の目標値の15倍の濃度で検出されたと指摘していました。

これを受けて県と市は22日、水質の実態を詳しく調べるため、このため池と三沢沖の太平洋で、有害性が指摘されている2種類の有機フッ素化合物の濃度を調べる調査を行いました。

このうち、基地に隣接するため池では、用水路に近いところで調査が行われ、市から委託を受けた業者の担当者がため池にかかる橋の上からロープでつながれたバケツを下ろして水をくむと紙製の容器に移していました。

市などによりますと、今回採取した水は県内の検査機関に分析を依頼し、早くて来月下旬にも結果が明らかになるということです。

三沢市環境衛生課の山本芳彦課長は「市民団体から水質の指摘があり確認のため調査を行った。今後は調査結果を踏まえて、県と協議のうえ、対応を検討していきたい」と話していました。