東通原発の安全対策工事 東北電力が完了時期延期で調整か
東北電力は、東通村にある東通原子力発電所の安全対策工事について、原子力規制委員会の審査がさらに時間がかかると見込まれることから、今年度中としていた安全対策工事の完了時期を延期する方向で調整していることが関係者への取材でわかりました。
東北電力は、13年前の東京電力福島第一原発の事故のあとに運転を停止している東通原発について、新しい規制基準に基づく安全対策工事を今年度中に終える計画を立ててきました。
ただ、再稼働や安全対策工事の前提となる原子力規制委員会の審査は、最大規模の地震の揺れや想定される津波の高さについて先月までにおおむね了承されていますが、すべての審査が終了する見通しはたっていません。
このため、目標まで1年を切る中で、残りの審査に時間がかかると見込まれることから、東北電力が安全対策工事の完了時期を遅らせる方向で調整を進めていることが関係者への取材でわかりました。
新たな目標についても、残りの審査の状況を踏まえる必要があるとして、現時点では示さない方向で検討を進めているということです。
東北電力青森支店はNHKの取材に対し、「現時点でそのように決まった事実はない」としています。