青森県 EU向けホタテの水揚げ 6月中旬まで延長

中国による日本産の水産物の輸入停止で県産ホタテの出荷に大きな影響が出るなか県は輸出先の拡大を目指し、これまで毎年1月から3月に限られていたEU=ヨーロッパ連合向けのホタテの水揚げを6月中旬まで延長すると発表しました。

去年8月、東京電力の福島第一原子力発電所が処理水を放出したあと中国が日本産の水産物の輸入を停止し、県内ではホタテの加工品の出荷が滞るなど大きな影響が出ています。

EU向けに輸出するホタテについて、県はこれまで陸奥湾の東部の海域において1月から3月に限ってEUが定める衛生基準を満たす検査をしたうえで出荷するようにしていましたが、この期間を6月中旬まで延長すると18日発表しました。

これにより、この海域でEU向けのホタテを水揚げできる期間は3か月あまり延びることになります。

ジェトロ=日本貿易振興機構によりますとヨーロッパ向けの県産ホタテの出荷はおととし42トンと輸出全体の0.5%ほどにとどまっていますが、県や県内の水産加工会社では今回の期間拡大で輸出量の増加につながると期待しています。

青森市の水産加工会社の代表、岩谷孝さんは「中国の措置を踏まえて販路の拡大を進めないといけないので期間の延長はありがたい。私たちもより多くのホタテをEU向けの輸出できるように準備を進めていきたい」と話していました。