浅虫温泉の3旅館 19日リニューアルオープン

業績の立て直しのため、官民ファンドの支援を受けた青森市の「浅虫温泉」にある3つの旅館が19日にリニューアルオープンするのを前に、内部が報道陣に公開されました。
宿泊客の減少に直面してきた温泉街の活性化につながるか注目されます。

青森市にある「浅虫温泉」は「東北の熱海」とも呼ばれる温泉街として知られてきましたが、近年、団体旅行の減少といった旅行形態の変化などによって宿泊客の減少に直面してきました。

こうした中、新型コロナの影響もあり、業績が一時悪化していた「南部屋・海扇閣」、「ホテル秋田屋」「椿館」の老舗の3つの旅館が官民ファンド「地域経済活性化支援機構」の支援を受け、リニューアルオープンすることになり、17日までに報道陣に内部が公開されました。

支援を受けた旅館は、収益を改善するため、インバウンド客を念頭に青森ねぶた祭で実際に運行された大型ねぶたを設置し、ハネトや囃子方によるパフォーマンスを年間を通じて提供したり、子ども連れでも楽しめるように絵本やおもちゃを置いたスペースを新たに設置したりするなど、それぞれの旅館の特長を生かした改修を進めたということです。

また、3つの旅館は温泉街のほかの旅館や地元の銀行などとともに浅虫温泉全体の活性化や業務の効率化を図る会社も立ちあげ、予約を受け付けるコールセンターの業務を連携して行う取り組みなどを始めています。

3つの旅館などが立ち上げた「MOSPAあさむし共創プラットフォーム」の栗原久和社長は「地域で暮らす人たちからも今回の改修事業への期待感を感じる。街全体が活性化することが一番重要なのでいろいろ貢献していきたい」と話していました。