陸奥湾でホタテ水揚げ始まるも例年より多く死んでいるとの報告

ホタテの養殖が盛んな青森県の陸奥湾では一部の漁協でことしの水揚げが始まりましたが、例年より多くのホタテが死んでいるという報告が相次いでいて、去年の高水温の影響が長引いているものとみられます。

青森県の陸奥湾ではホタテの養殖が盛んに行われていて、一部の漁協では「成貝」と呼ばれる成長した貝や「半成貝」と呼ばれる貝の水揚げが始まっています。

このうち、横浜町の漁業者、濱谷浩二さんは17日も朝早くから沖合に出て、ロープにつるされたホタテを慣れた手つきで海中から引き上げていました。

濱谷さんの漁船では17日朝、2時間ほど作業を行いましたが、水揚げしたホタテのうちおよそ半分が死んでいたということです。

青森県漁業協同組合連合会などによりますと、ほかの海域で養殖を行う漁協からも水揚げしたホタテが例年より多く死んでいるという報告が相次いでいて、去年夏の記録的な高水温で貝が弱ったためだとみられるということです。

濱谷さんは「かなりの数が死んでいて貝の中には身がない。去年の高水温で稚貝もいないので、これからさらに厳しくなるが、自然に合わせてやっていくしかない」と肩を落としていました。