ドローンでイノシシの位置を確認し捕獲 実証実験の結果報告

農作物に被害を与えるイノシシの駆除に向け、ドローンでイノシシの位置を確認したうえで捕獲につなげる実証実験を県などが実施し、15日、その結果が報告されました。

県内のイノシシは一度は絶滅したとされるものの、近年急増していて、昨年度は農作物の被害額が過去最多の530万円となり、今月4日には八戸市で男女2人がイノシシに襲われて手や足に軽いケガをし、県内で初めての人的被害が確認されています。

15日はイノシシの駆除のため県などが実施したドローンを使った実証実験の結果が報告されました。

それによりますと、ドローンには赤外線カメラが搭載され、去年の秋以降、十和田市や田子町などの山あい13か所でドローンを使ったところ、2か所でイノシシの群れを発見したほか、ハンターが4頭の捕獲に成功したということです。

担当者によりますと、ドローンからの映像はイノシシの位置が特定できるだけでなく、経験の浅いハンターでも山の地形がイメージできて狩猟しやすくなるなどの効果があったということです。

県は今後、ドローンを使ったイノシシ対策のマニュアルを今月中に策定し、その後、各市町村に配布する予定だということです。

県食の安全・安心推進課の中村義人課長は「新しい技術をうまく活用することで、イノシシを効率的に捕獲できるのは間違いないので早い段階の実用化につなげていきたい」と話していました。