春闘 県経営者協会「働き手に適切に分配することが望まれる」

ことしの春闘で連合青森が過去最高水準の月額6%以上の賃上げを求めているのに対し、県経営者協会は12日、「賃金引き上げや処遇改善などを検討することが望まれる」などとする方針を説明しました。

先月から本格化していることしの春闘では連合青森が過去最高水準の月額で1万4700円以上、率にして6%以上の賃上げを要求しています。

これに対し県経営者協会は、12日、青森市で行われた労使懇談会で「賃金引き上げと総合的な処遇改善や人材育成を検討し、働き手に適切に分配することが望まれる」などとする方針を連合青森に示しました。

一方、どの程度賃上げするかについては各企業がそれぞれの支払い能力を踏まえて判断するとしています。

この後、双方は賃上げの原資の確保に向け、適正な価格転嫁に向けた施策を国や県に要請する共同宣言に調印しました。

県経営者協会の七尾嘉信会長は「さまざまな企業努力をして原資を見いだしながらきちんと分配することは重要だ」と話していました。

連合青森の塩谷進会長は「賃上げの必要性について認識を一致させることができた。なんとしても去年を上回る賃上げの実現に向けて取り組んでいきたい」と話していました。

ことしの春闘は大手企業では来週にかけてヤマ場を迎え、県内の中小企業では来月から交渉が本格化する見込みです。