南部町定例議会開会 議会のあと町長が修学旅行費無償化を表明

南部町の定例議会が27日開会し、中学校の跡地を子育て世帯向けの住宅地に転用するための費用などを盛り込んだ一般会計の総額が115億円の新年度・令和6年度の当初予算案などが提出されました。

南部町の定例議会が27日開会し、新年度の当初予算案を含むあわせて44の議案などが提出されました。

工藤祐直町長は議会で「人口減少や少子高齢化の進行による影響、それに、物価の高騰など課題が決して少なくない中、町の未来をしっかりと見据え町民が夢や希望を持って暮らし続けられるよう今度も努力していく」と述べました。

新年度の当初予算案には「旧杉沢中学校」の跡地を、子育て世帯向けの住宅地に転用するために中学校の校舎や体育館の解体費用として1億5000万円、また、住宅地として売り出すために必要な土地の測量や区画を設計するための費用として3500万円など、あわせて1億9000万円が盛り込まれています。

このほか、南部町にある国の史跡、「聖寿寺館跡」など町内にある遺跡の出土品や研究成果を展示するための施設整備費用として5億円あまりが計上されています。

南部町の定例議会は、来月8日まで開かれます。

定例議会のあと、南部町の工藤町長は、新年度・令和6年度の当初予算案について、「人口減少が進む中、増加に転じることは現実的に考えられないので、減っていくにしても緩やかな減少にしていく必要があると考えている。そんな中、安価な値段で分譲地を提供することなどの事業を実施することで人口減少が進む中でも町に住む人を1人でも多く増やしていきたいと考えている。また、予算案は人口減少対策だけでなく『子育てに優しい南部町に住みたい』と思ってもらえるような、子育て支援にも力を入れた予算編成となった」と話していました。

また、工藤町長は新年度・令和6年度から町内の3つの小学校と3つの中学校の児童や生徒の修学旅行費を無償化する方針を示したうえで「修学旅行は小学生や中学生の誰もが行くものなので、保護者の負担をできるだけ軽減していきたいと考えていて、南部町で生まれてから大学を卒業するまでの間に何かしらの支援を町から自発的にしていきたい。その一環として、今回、修学旅行の無償化の事業費を令和6年度の追加議案として提出する予定だ」と話していました。

修学旅行費を無償化するための議案は、定例町議会の最終日の来月8日に、新年度当初予算案の追加議案として提出される予定です。