ウミネコ繁殖地の蕪島 環境整備に向け八戸市が植生管理へ

全国有数のウミネコの繁殖地として知られる八戸市の「蕪島」の環境整備に向けた会議が開かれ、大学の研究チームが蕪島に群生する植物が繁殖に悪影響を与える可能性があると指摘しました。
これを受けて八戸市がことしからウミネコが巣作りを始める前に草取りなどの管理を行うことになりました。

八戸市の「蕪島」は毎年、推定3万羽が飛来する全国有数のウミネコの繁殖地で、国の天然記念物に指定されていて、八戸市は専門家などによる検討会を設置しウミネコの繁殖環境を整備する計画の策定を進めています。

8日、開かれた会議では八戸工業大学などの研究チームが植物とウミネコの繁殖の関係についての調査の結果を報告しました。

この中で研究チームは「蕪島に群生するアブラナが繁茂している場所ではウミネコの繁殖数が少ない傾向にあることからアブラナがウミネコの繁殖に悪影響を与える可能性がある」と指摘しました。

これ受けて、八戸市がことしからウミネコが巣作りを始める前に草取りをするなど植生の管理を行うことになりました。

検討会の会長を務める岩手県立大学の幸丸政明名誉教授は「これまでの調査結果を発表してもらい大変重要な会議だった。責任を持って良い計画を策定できるように引き続き取り組んでいく」と話していました。