県内の地震や津波のリスクを考える 専門家などの講演会 八戸

県内の地震や津波のリスクについて考えてもらおうと、4日、地震や津波を研究している専門家などが参加した講演会が開かれました。

この講演会は、県内の地震や津波のリスクについて理解を深めてもらおうと、青森地方気象台などが4日、八戸市で開いたもので、地震や津波の専門家や八戸市の防災担当者、それに自主防災会の関係者などが登壇しました。

このうち、地震を研究している弘前大学大学院の前田拓人教授は、県内の主要な活断層の一つで、五戸町から岩手県に伸びる「折爪断層」について、「万が一動いた場合には、八戸市も非常に大きく揺れると想定されている」と述べて、八戸市の周辺などでは、海溝型の地震だけでなく内陸の活断層による地震にも警戒する必要があると強調しました。

また、津波工学が専門の東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授は、能登半島地震では震源から離れた富山市でも、富山湾で「海底地すべり」が発生した影響で津波の第1波が予測よりも早く到達した可能性がある点について触れ、「こうした『即時津波』から命を守るためにも、海の近くで揺れを感じたら少しでも高いところに避難してほしい」と呼びかけました。

八戸市から参加した60代の男性は「能登地方と同様に、この地域もいつどうなるか分からないと感じました。自分が住んでいるところもあまり安全な場所ではないので、地震が起きたら避難を最優先にしたいです」と話していました。